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飲食ブランドの挑戦|京都勝牛

京都勝牛(旧ゴリップ) 社長
引用元HP:京都勝牛
 (https://www.golip-holdings.com/news/250208/attachment/洪大記_02/)
業界
飲食店業
主力
京都勝牛(牛カツ専門店)
海外
台湾・アジア
Niche
Top
Point
世界を驚かせるのは、『味』だけでなく『体験』。

ゴリップは創業当初から「食で世界を驚かせる」を使命に、日本の文化を世界へ届けることを見据えて事業を設計してきた。

洋食のビフカツを日本流に再構築し、“牛カツ”としてわさび醤油・山椒塩・京玉(半熟卵)など、五感で味わう体験を生み出した。現在は台湾を起点に世界8か国へ広がり、2033年には500店舗体制で“牛カツ”の世界食化を目指している。

牛カツという発明から始まった“世界への一歩”

海外進出を考え始めたきっかけは何でしたか?

社名の「ゴリップ(GOLIP)」は、大切にしたい5つのキーワード(グローバル、オリジナル、ラブ、イノベート、プロフェッショナル)の頭文字を合わせたものです。その「G(グローバル)」の通り、創業時から世界地図を広げ、日本を1つのエリアとして捉えていました。

新しい日本の食文化を世界に届ける──それが創業時からの前提でした。海外展開は挑戦ではなく、理念の自然な延長だったのです。

海外展開を前提にしながら、牛カツを開発したのですか?

とんかつがあるのに、なぜ牛カツがないのか──そんな素朴な疑問が出発点でした。そこでビーフカツレツを日本流に再発明し、衣や火入れ、そしてわさび醤油/山椒塩/“京玉”といった所作まで設計した五感の体験として「牛カツ」を形にしました。

勝牛の看板メニュー牛カツ
レア状態の牛カツを様々な薬味や食べ方で堪能するスタイル
引用元HP:京都勝牛
https://gyukatsu-kyotokatsugyu.com/concept

京都発の日本食として磨き上げ、反応を見ながら改良を重ねる“0→1”の姿勢でブランドを確立。味だけでなく体験価値を付加することで、国境を越えて受け入れられると確信していました。

「理念」で選ぶパートナー戦略

初めての海外を台湾に定めた判断軸は何でしたか?

ごく自然な選択でした。親日の国として日本の文化を好意的に受け止めてくれる空気感があることが大きいです。

そうした背景があると、私たちも相手も互いにリスペクトを持ってコミュニケーションが取れ、信頼関係を築きやすい。それが海外展開における成功要因の一つだと考えています。

参入形態はどのように決めましたか?

現地の有力企業と組む「フランチャイズ展開」という形をとっています。

なぜ、パートナーがいるフランチャイズという形にしたのですか?

私たちのビジネスは「人の感情に大きく左右される業種」です。理念や価値観を共有できるパートナーでなければ、ブランドの本質は現地で再現できません。だからこそ「理念で選ぶ」ことを海外展開の軸に据えています。

単なる投資感覚で「日本で流行ってるからやりたい」という相手とは、最終的に共通言語がズレてしまいます

具体的なパートナーの基準を教えていただけますか?

大きく2つあります。1つ目は「規模感」で、上場企業もしくは財閥企業、またはそれに準ずる規模をお持ちであること。2つ目は「経験」で、現在もフードビジネスをされていることです。

なぜそれほど「規模感」が必要なのでしょうか?

日本と違い、海外、特にアジアでは政治や財閥の力が色濃く影響します。その中で出店の要となる「立地開発力」は非常に重要です。規模の大きな企業は、立地開発力はもちろん、人を集める力や教育制度もしっかりしているためです。

では、もしフードビジネス未経験の企業から「投資したい」と申込みがあった場合は?

たとえ規模が大きくても、心を鬼にしてお断りしています。フードビジネスの経験がないと、どうしても投資感覚が先になり、現場で私たちのブランドにしっかり伴走してもらうことが難しくなるためです

初期トラブルが確信させた「パートナーの重要性」

初期に直面した“いちばんの壁”は何でしたか?

最初の海外出店(台湾)ですね。厨房機器の不具合が相次いだり、言語の壁で現場の意思疎通に時間がかかったりと、想定以上の課題に直面しました。

どう立て直しましたか?

現地スタッフとチーム一丸となって乗り越えました。この経験を通じて、「“伴走してくれるパートナーこそ最重要”だ」という現在の海外戦略の軸が確立されたんです。

台湾から世界8カ国へ、「世界食」を目指す500店舗構想

現在の海外進出はどのような状況ですか?

創業ブランドの「ベジテジや」が2015年に台湾で初出店してから、10年。2025年現在、国内外あわせて全7ブランド・約100店舗を展開するまでになりました。主力ブランドの「牛カツ京都勝牛」に至っては、世界8カ国に展開しています。

カナダ・トロントのお店外観
オープン前から行列ができる盛況ぶり(トロント店)
引用元HP:京都勝牛
https://www.golip-holdings.com/news/%E3%80%90press-relesase%E3%80%91牛カツ京都勝牛、北米初進出!11月22日(金/
今後について、どのような構想をお持ちですか?

私たちは2033年には、牛カツを世界食として浸透させ、世界で500店舗を有することを目指しています。

事業を支える「信念」と「覚悟」

これから海外へ挑む経営者へのアドバイスはなんでしょうか?

私が信じているのは「食の力」です。美味しいものは、芸術や音楽のように国籍や国境を超え、言葉が通じなくても人を幸せにできる。この産業にはそういう力があります。

私たちは奇跡的に「牛カツ」というチャンスを得ましたが、もし世界に通じるブランドを生み出すチャンスを得たなら、それを最大限に生かすべきです。

単に商品を届けるだけでなく、海外に行ってこそわかる日本の素晴らしさ(文化や日本人の素晴らしさ)も全て乗せて、世界中に広めていく。それくらいの「責務」があるという危機迫る思いで、私たちは海外展開をしています。

Zenken株式会社 取締役本村 丹努琉
本村 丹努琉
Zenken株式会社
グローバルニッチトップ事業本部 取締役
8,000社超の集客・市場開拓支援をもとに「ニッチトップマーケティング」を体系化。
日本企業が海外で持続的に成果を上げるための戦略をリードしている。

理念・体験・共感──文化を輸出するブランド設計とは

ゴリップの海外展開が成功した理由は、理念・体験・共感の3つに集約されます。 創業時から日本をひとつのエリアと捉えたグローバル設計思想。体験を届ける牛カツという文化の再発明。 そして、理念を共有できる現地パートナーとだけ組む共創型の展開。 この3つが揃うことで、海外展開は単なる出店ではなく、文化を輸出する事業へと進化しました。

商品やサービスを世界に広める前に、まず“自社の理念が海外でも再現できるか”を見つめ直すこと。 それこそが、持続的なグローバル成長の第一歩だと言えるでしょう。

ゴリップの基本情報

京都勝牛公式HPのキャプチャ
引用元:京都勝牛公HP(https://www.golip-holdings.com/)

2005年、平均年齢27歳という若い人材でスタート。テクニックよりも「人の愛」を重視し、《まず自分を好きになる。そうすれば仲間を大切にでき、お客様も自然と喜ばせられる》という価値観を社内文化として根づかせる一方、「食を企らむ」と表現して、遊び心とエネルギーを持って「人に喜んでもらう・驚いてもらう」ことをチームで考え抜く姿勢で、日本の食文化を広めている。

会社名 株式会社京都勝牛(旧 株式会社ゴリップ)
※2025年10月1日社名変更
所在地 京都府京都市下京区中堂寺坊城町28-5 革命ビル
代表者 洪 大記
設立 2005年5月30日
事業内容 飲食店及び食品販売店の経営
フランチャイズチェーン店の加盟店募集及び加盟店指導
主なブランド:京都勝牛、Gottie's BEEF、NICK STOCK、Hamburg Conel、ベジテジや、勝天-KYOTO GATTEN-
公式サイト https://www.golip-holdings.com/

本記事はFM軽井沢のラジオ番組「軽井沢ラジオ大学」での対談を再構成しています

このインタビューは、FM軽井沢にて放送された「軽井沢ラジオ大学」 株式会社京都勝牛 社長 洪 大記氏 × Zenken株式会社 取締役 本村 丹努琉 氏の対談をもとに編集しています。

グローバルニッチトップになるには » 海外進出実現ストーリー » 飲食ブランドの挑戦|京都勝牛

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